昨日、歌の解釈をめぐってトキヤとケンカした。
同じフレーズでも、人によって感じ方が違うってのはわかってるつもりだし
トキヤの考えもアリだとは思った……けど……。
ちゃんと納得しないまま、曖昧に歌うのは嫌なんだ。
歌詞のサビにさ「僕らだけの太陽」ってのがあるんだけど、
俺は「太陽」って言ったら、真っ先に真夏の力強い光が頭に浮かんだ!
朝はちょっとだけ控えめに辺りを照らすけど
だんだん強さを増していって、てっぺんまできたら
誰よりも強く輝いて俺に元気をくれる。
そんなイメージ。
でも、トキヤは春の穏やかで柔らかい光をイメージしてたみたいなんだ。
冬の間に積もった雪をゆっくり溶かすように
ずっと穏やかに暖かく照らし続けてくれる。
気付けば傍にあって、優しく包み込んでくれるようなそんな光。
おんなじ「太陽」って言葉なのにイメージが全然違って驚いた。
俺は真夏の太陽じゃないと熱さが足りないと思ったし、
トキヤは気持ちの熱さと表面的な熱さは必ずしもイコールじゃない
って言うんだ。
ふたりとも熱く歌いたいって気持ちは一緒なのに
「動」と「静」とでも言うのかな、使いたい表現が微妙に食い違っちまった。
んで、意見をぶつけあっているうちに、
なんかだんだん言い合いがヒートアップしちゃってさ。
トキヤは小難しい理屈ばっかこねるし
俺は俺で、気持ちを上手く言葉に出来なくて、つい……。
「理屈ばっかこねてんじゃねーよ、この頭でっかち」
って怒鳴っちまった。
そしたらトキヤの奴、ものすごい勢いで
理路整然と反論してきやがって……。
別にケンカしたいわけじゃなかったのにな。
どうしてあんな風になったんだろう……。
世の中にはあんまりにも自己主張しなさすぎて
……というか、今まで全然友達がいなくて
「ケンカの仕方がわかりません」
なんてことを真顔で言う奴もいるってのに……。
俺ときたら……。
まぁ、互いに言うだけ言ったらすっきりしたし、
最終的には夏だろうが春だろうが「太陽」には違いないし
どっちも太陽が持っているひとつの面でしかないってことで
決着がついた。
一部分を見るんじゃなくて、
全部ひっくるめて考えれば、同じものだったんだよな。
いつどこでどんな風に見ようと太陽は太陽なんだからさ。
そしたらなんかすごく自然に歌えたんだ。
ケンカはあんましよくないけど、
言いたいことを言わないままでいるよりは
互いに納得するまで話しあった方がずっといいよな。
今日は昨日よりずっと上手く歌えたしさ!