誠意のある対応

一十木もブログに書いていたようだが……。
四ノ宮のクッキーには困ったものだ。

本人は親切のつもりで持ってきてくれているのだから
無碍に断るのも気が引ける。
しかし……アレをすべて食べきる自信は今の俺にはないのだ。

「男子たるものどんな試練も乗り越えるべし!」
と、じいは言いそうな気もするが……。

味と匂いもさることながら、口に入れた瞬間、
体が拒否反応を起こしてめまいすら引き起こす。
あれはもはや食物兵器の一種だろう。

嘘やごまかしは友人としての礼儀に反するので、
何度か四ノ宮の料理の危険性について直接語ってみたのだが、
どうにも要領を得ず、本人には上手く伝わっていないようだ。

一応、俺自身が間食を控えている旨を伝えて
その場は事なきを得たが、俺の部屋から出る時、
四ノ宮は幾分寂しそうな眼をしていたな…。
あれはかわいそうなことをした。

そういえば、学校説明会の際、初めて四ノ宮のクッキーを見た時から
嫌な予感はしていたのだ。
匂いがその……クッキーにあるまじき刺激臭だったのでな……。

思えば、出逢いのあの日は驚くことだらけだったな。
学校説明会……オリエンテーションかと思って出かけて行ったら、
いきなりチームを組んでオリエンテーリングをしろと言われ、困惑したものだ。

とかくこの学園は無茶苦茶なことだらけ。
まぁ、それが特色なのだから文句を言う筋合いではないのだが……。
此度の課題といい、次は一体何をやらされるものやら……。

しかし、それもまた試練。
全力で立ち向かうのが礼儀というものだろう。

コメント

  1. 一十木音也 Says:

    あ……やっぱ那月、あのあとマサんトコ行ったんだ……。
    ほんと~~~~にごめんっ!
    でも、なんとかなったみたいで良かったよ。

  2. 聖川真斗 Says:

    一十木が悪いわけではないが……。
    また次、似たようなことが起きたなら事前に連絡をして欲しい。
    あらかじめ知っていればもう少しマシな対応ができただろうからな。

  3. 四ノ宮那月 Says:

    気に入ってもらえなくて残念でした……。
    でも! 今度は真斗くんの好きなものを作って持っていきますねぇ。
    好きなものは別腹ですから!

  4. 聖川真斗 Says:

    ……むしろ、作る時に立ち合わせてくれないか?
    その方がお互いの為になるはずだ。